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対象者は「いる」のではなく「なる」もの

1月7日にDayByDayインタビューをやって確信したことは、対象者とはそこにいる生活者がそのままインタビュー会場に「いる」のではなく、インタビュー会場で対象者に「なる」ものだという事実である。

DayByDayインタビューとは、同じ対象者に同じテーマでインタビューする方法論で、通常は「リクルーティングミス」として無効を宣言されるような状況を意図して作るものである。
その効果は、
・1回だけのインタビューでは難しい「メタ認知」的視点を対象者が持つ
・同時にモデレーターの分析視点が1回だけより「高く」なれる
の2点である。
前者は単にそこに「いた」だけで、質問に反応していただけの対象者が、質問者の質問の意味や背景を理解してきちんと反応できる対象者に「なって」くれる、ということである。
これをバイアスとして排除してしまうのは定量調査の発想であって、定性調査では積極的に促進させるべきインタビューの「雪だるま効果」であろう。
今回は、2回目の前に対象者に観察調査までやってきてもらったのでより一層効果的であった。

今後もこの方法論をみがいて行きたい。
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ハロウィンインタビュー

ハロウィンの仮装を見ていて、ふと、ひらめいた。(たいしたひらめきではない)
ハロウィンインタビューもしくはハロウィン法と名づければよいのだ。と。
38回のアウラセミナーで「なりきりインタビュー」的なものをやってみたのだ。
みなさん、モデレーション経験者なので対象者になってもらうときに6種類のペルソナイラストを呈示し、自分がインボルブできる人物になりきってもらって対象者役を演じてもらったのだ。
テーマが投影法だったので、なりきりの中から本人の意識や認知が演技(発言)の中にドレくらい投影されるものかを実感してもらいたかった。
結果は、「おもしろかった」という反応で、演ずることで、固有の人格が演技の中に現れてくるということだった。(すこし、おおげさに成果を強調してるが)
裏の目的はインプロビゼーションワークショップ的なものをFGIに取り入れたかったのだが、その萌芽はつかめた気がしてる。

この名づけてハロウィン法もアクティブインタビューの手法のひとつとしてミガキをかけたい。
方法として、
・素の自分として通常のインタビューを行う
・イラスト、写真を呈示して、好きな人物になりきってもらう(ここでペルソナビルドもやればおもしろい)
・なりきった人として、インタビューに参加してもらう。
・素の自分の時は気づかなかった、自分の趣味や嗜好。認知、感情の表現に気づいてもらう
というステップを考えている。

次のセミナーはこの方法論を追及したい。

平気でウソをつく

インタビュー調査では、対象者に「正直に答えて欲しい」「思ったことは何でもしゃべって欲しい」「こちらへの気遣いはいっさいいらないから」「私(モデレーター)は関係者じゃないから」と入念にバリアーを取り去りされば、自由で創造的な発言が得られると考えている。
だがしかし、これらのセリフは、親が子どもの悪戯を白状させる場面や犯罪者を自白に持ち込むとき、精神科医が患者に対するときと似ているではないか。
前2つは相手が意識的にウソをつこうとしている時で、そんなことで正直に話すわけがないことはわかる。
問題は精神科医のカウンセリングである。
精神科医の立場で対象者(患者)に向かう姿勢も必要になってくる。
対象者のウソの特徴は、
・本人はウソと思っていない(ホントのことが意識できていない)
・他の対象者との関係性の中で態度を決める
・自分の話の論理(始めに言ってことにつじつまを合わせる)を意識する
・勝手なストーリーを作り上げる
・発言したことを事実と勘違いする、思い込む
・自分を正直に出す必要性を感じていない
・なにより、表現力がない
などである。
これらの対策として繰り返し面接したり、カウンセラーを変えてみたりする工夫があるらしいが、マーケティングではそこまでできない。(予算と労力)
2時間か3時間のFGIでこのバリアーを解くのは難しいが、ひとつは「対象者は平気でウソをつく」けど「我々にとって大切な情報源である」という認識・態度であろう。
ココロの中では「何、ウソ言ってんだか」と思いつつ、笑顔で「ほう、すばらしい意見ですね」と関心するのである。
そして、最後に冷たく分析する。

なんか、因果な商売。

圧迫プロービング

モデレーションは、出席対象者にリラックスした雰囲気を与え、質問されたことに「すなおに」答えてもらうことに注意して行う。
対象者の発言には、『そうなんですか』、『そうなんだ』と納得も理解も同調も反論もすべて曖昧ながら、『あなたの発言は確かに聞きました』という意味が伝わる便利な日本語を使う。(モデレーターそれぞれこうした便利な用語、あいづちを持っている)

「もう、メリットは使いませんね。なんか恥ずかしい」
『そうなんだ』『じゃ、前はメリット使ってたんだ』
「イヤイヤ、結婚まで一人暮らしだったので去年までメリットでした」「今は、h&sの男用うを使ってます。」
『それは奥さんの勧め?』『奥さんは何を?』
「いや、なんか美容院の高いのを。僕が使うと怒られる」「いまでもシャンプーはビックで自分で買っている」
『そうなんだ』『メリットが恥ずかしいってのはどういうことなの?』
「イヤイヤ、常識でしょ。それ」

男性の頭髪のインタビューでのやり取りで、メリットがテーマでなければ、ここまでプローブして話題を次に持っていくのが普通のプロービングであろう。
ここで、圧迫プローブをしてみる。

『常識って言うけど。そんなこと言ってる人どこにもいないでしょ!』(関西なら『そんなヤツおらへんやろ!』)
と対象者の発言を全否定してみるのである。
「そんなことないよ。みんな言ってるよ」「ねえ?」と他の対象者に同意を求めるだろう。ここで、同意が得られなければ、
「でも、みんな子供の頃はメリットだったよね」「フケ、かゆみに効いたよね」などのフォローの発言があってもこの対象者の発言はひとりの思い込として、分析にも生かされない。(だろう)

圧迫プロービングは、対象者の発言を全否定してみる他に発言の論理的矛盾(矛盾までいかなくてもおかしなところ)を突く方法がある。上記の例で言えば、
『メリットを使うのが恥ずかしいってどういうことですか』『自分で買って、ひとりで使ってワケだから恥ずかしさを感じる場面はないじゃない』とのプローブである。
ここから、単なる発言のレトリックなのか、恥ずかしさの言い換え表現が得られて分析が深まるかが分かれる。
もちろん、後者をねらったプローブである。

圧迫プローブは「奇妙なひとびと」対策にもなる。
・クレーマー的奇妙さ
・自分の意見は世の中を代表している的奇妙さ
・他人の発言にとにかく反論したがる奇妙さ
・自分の意見(評価)を持たない奇妙さ
なども圧迫プローブであぶりだせる。

ただ、やり過ぎると対象者の気分を害し、グループの雰囲気も悪くなるリスクが大きくなる。
奇妙な対象者対策の時は、途中で排除する(帰ってもらう)覚悟がモデレーター側に必要である。
そのために、バックルームのクライアントの了解が必要である。

アクティブインタビューでは、圧迫プローブも取り入れて行きたい。

認知はハシゴの階層構造を持つか

昔、レパートリーグリッドと言われ、諸井先生が「評価グリッド法」として完成させたリサーチの方法論がある。
評価グリッド法とセットでよく使われるのがラダリングという手法である。
これは、消費者の認知構造と製品の価値構成(要素)構造が相関していると前提して、消費者評価と製品仕様を直接的に結びつけようとする方法論である。
究極は最高の消費者評価を得るための製品仕様が「自動的に」析出できるとするものだが。(チト、言い過ぎ)
例えば、高級車の消費者評価の最高価値が「ラグジュアリー」だったとすると、それを実現する大まかなスペック、車幅、エンジン形式・排気量、安全装置、インテリア、などが分析できるのである。
ラグジュアリーという上位価値をエンジン排気量3200ccまで落とし込むことを「ラダーダウン」と言い、革張りシートから欧州城の椅子という価値にまで高める作業を「ラダーアップ」という。

このラダリングの考え方をプロ-ビングに活用することができる。
「カフェラテ飲むとものすごい幸せな気分になる」に対して『それは甘さから?コーヒー味覚から?』とラダーダウンのプローブをし、『スタバのカップデザインはどんな気分のもの?』とラダーアップを促し、『カップの素材は?』とダウンさせ、と言うように発言者の価値のポジションを想定して、製品にあわせてアップダウンを繰り返してプローブする。
こうすることで対象者の気分と認知がアクティブ化して楽しくて新しい発見のあるインタタビューになる。

ラダリングは1on1インタビューが基本だが、FGIでも活用できる。
アクティブインタビューでは、ラダリングも意識してプロービングを実施する。
プロフィール

aurak

Author:aurak
名前   石井栄造 ・ 男性
仕事   マーケティングリサーチ
住まい  東京都杉並区
http://www.auraebisu.co.jp/

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