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感覚器からと脳からのデータ

アイトラッキング分析を体験したマーケター、リサーチャーは多いと思います。
一方で、脳波データを取得して分析した体験のある方は少ないかと思います。
そのいずれもデータは取得できたが、どう分析・解釈できるのかがよくわからない状態だったのではないかと思います。
定量調査でいうと、集計データは出たけれど、クロス分析さえできないと知らされて途方にくれる。
定性調査なら、発言録はあがってきたが、誰も知らない文字で書かれていた。
といった状況かもしれません。

では、視線データと脳からのデータを同一サンプルから同時に取得したらどうなるのか。
うまく分析・解釈できないデータをマージしてもどうにもならんだろう?ということも言えますが、とにかくやってみようと考えています。
アイトラで眼という感覚器官のデータを集め、その時「意味、認知、情感」を解釈している脳のデータを同時に見てみたいということです。
もちろん、脳の視覚野などの活動をダイレクトに計測できるわけではありませんから、視線データと脳波データが直接つながりませんが、同時に取得することに何らかのチャンスはあるのでは、と考えています。

2015年1月14日にアウラセミナーでトライします。
是非、参加してください。
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エビングハウスの錯視とアイトラッキング

『記憶のしくみ』ネタ。下巻p143から

エビングハウスの錯視は、大きい丸に囲まれた中心の丸と同じ大きさの丸が、前者よ比較的小さい丸に囲まれた場合では、大きさが違って見える。(小さい〇で囲まれた方が大きく見える)ことをいうらしい。
ここで、さらに実験ををすすめて、大きさが小さい丸を小さい丸で囲んで大きく見せ(錯視)、大きさが大きい丸を大きな丸で囲んで実際より小さく見せ(錯視)た。
ところが、この2つの丸に手を伸ばす(取りに行く)時は、手のを広げる範囲は錯視の影響を受けなかった。
(実際の大きさに合わせたサイズで手を広げた)

以上から、認知や識別と関係する視覚知覚は、腹側皮質視覚路で処理されていて意識的であるのに対して、認知や識別とは関係のない視覚知覚は脳の別の経路、つまり無意識で処理されている。
だから、視覚知覚を自覚することができない。(見ていたという自覚がない)

ここに、アイトラッキングデータデータの解釈の問題がありそうである。
視覚知覚の脳内処理の経路が2つあり、片方は無意識であるとすると「見ていた」という認知は成立しない。
でも瞳の運動をとらえるアイトラッキングデータは2つを区別なく捉えていると思われる。
視線データ(ヒートマップ)で「あなたはこの部分に注目していた」と言われても「そうかしら?」ということがあり得るのだろう。

このあたりをアイトラッキングデータは解決できるのだろうか

「記憶のしくみ」

ブルーバックスの『記憶のしくみ』上下をやっと読み終わった。
最初は復習的でわかりやすいとおもっていたが、なかなか手ごわかった。
記憶には陳述記憶と非陳述記憶があり、それぞれ違った「しくみ」を持っている。
陳述記憶は意識的な「想起」を非陳述記憶は、無意識的「遂行」という論理を持っている。
さらに陳述記憶と非陳述記憶では神経システムが違うが、シナプスの強度変化に依存する短期記憶があり、最終的に長期記憶となるには遺伝子とタンパク質の活性化が必要であるという共通の仕組みがある。

ここで、マーケティング的に考えると我々は、よく「ブランド想起」をリサーチするが、それとあるブランドを買う(選択する)という「遂行(選択行動)」とでは記憶の論理が違うという点が注目できる。
前者は陳述記憶であり、後者は非陳述記憶であるから、分子レベルでの仕組みは同じでも論理的には別物、切れているということになる。
AIDMAは脳科学的に否定されたということか。リサーチから消費者行動は説明できないということか。

利用可能性ヒューリスティック

『ココロの盲点』池谷裕二の認知バイアスの第一番目に「利用可能性ヒューリスティック」があげられている。

ヒューリスティックは、カーネマンの言う「システム1」の思考・行動で、反応が早い。
その分、論理性を犠牲にするので「間違い」やミスが入り込みやすい。
利用可能性は、手じかにある記憶や状況の方が使いやすいということですぐに使ってしまう。
事前にテストや検討をするというようなことはしない。
早い反応のためには必要なことである。
記憶でいえば、利用可能性が高いのは直近の記憶である。
そして記憶は、思い出すごとに強化されるということである。

この利用可能性ヒューリスティックはリサーチ(インタビュー)の場でも大きなバイアスとなる。
インタビューの前半でインフルエンザや肺炎の話をさせ、予防接種で症状が軽くなったと言うような体験談が出た後で、予防接種の意向を聞けば、当然、意向率は高くなる。
これを防ぐには、事前情報なしで(インタビューの最初の時間帯に)接種意向を訪ねてからインフルエンザのハナシに入るという方法もあるが、現場ではこのバイアスを積極的に活用することの方が多いと言える。

認知バイアスには相当数の種類がある(池谷さんの本では180という数値がある)ようだが、ひとつひとつのバイアスは厳密には区別できないのではないだろうか。
この利用可能性ヒューリスティックも「確証バイアス」とうまく区別できないことがある。

情報フレーミング

『ココロの盲点』p16~19 に「情報フレーミング」が出ている。

池谷さんの事例は、ダイエット中の人が「赤身75%」のひき肉と「脂身25%」のひき肉とではどちらが選ばれやすいかという設問で、どちらも同じ中身なのに「赤身75%」の方が選ばれやすい。ということであった。

この認知バイアスは積極的に使った方が幸せになれる。
「まだ、やることが半分以上残ってる」というフレーミングよりも「仕事は、半分近く片づけた」というフレーミングの方が、皆、幸せだ。(のはずだ)

ある食品ジャンルでは「低脂肪」とうたっている製品が、だいたい20~30%脂肪を減らしたもので、それ以上減らすと味覚の問題で拒否されるということであった。
それが、新技術の開発(イノベーション)で半分に減らしても従来の味覚が保障できるようになった。
そこで、「低脂肪」ではなく、「脂肪分50%カット」と訴求した方が効果的だろうとなった。
ところが、これでは効果的な「情報フレーミング」ができていないことに気づいた。
開発者は、現在の低脂肪が20~30%のカットであることを知っているが、一般消費者は「低脂肪」がどれくらい「低い」かという具体的な数値は知らないはずである。
ことによると「低脂肪=50%以上のカット」という誤解があるかもしれない。
だから「50%カット」を訴求してもにインパクトがないのである。

これは、厳密には情報フレーミング以前の問題ではあるが、マーケティング上の罠として気を付けるべきである。
プロフィール

aurak

Author:aurak
名前   石井栄造 ・ 男性
仕事   マーケティングリサーチ
住まい  東京都杉並区
http://www.auraebisu.co.jp/

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